ハンナ・ケスラー インタビュー
インタビュアー:ジョシー・ブレイ
フランクリンメソッドを学んだことがどのように音楽家の助けになるのですか、という問いかけに、それは多岐に渡ります、という答えが返ってきました。“ほとんどの音楽家は、解剖学について何も知りません。フランクリンメソッドは、からだはどのように働くようにできているかを生徒に理解させられるため、効率のいい演奏をするためにはからだのどの部分が働くのかがわかるようになります。”と言います。
“例えば、弦楽器の演奏家は、演奏しているときの多くは、手にある筋肉を使って演奏している、と思っているのですが、ひとたび機能解剖学のイメージを使いはじめると、よく使われているのは脇の下の筋肉だ、ということがわかります。これがわかると、緊張することなく、楽に演奏することができていきます。”
フランクリンメソッドのイメジェリーのワークは、ハンナの生徒がより精妙で、繊細な音をつくるために楽器とより親密になっていく助けにもなっているそうです。“優れた演奏家は、演奏しているとき、その曲のストーリーを頭に思い浮かべているものです。私は、もっと鮮明にありありとイメージができるよう、ストーリーに磨きをかけるように指導します。例えば、演奏家が、この曲は川のように演奏する、と言うのであれば、私はその川について、問いかけるのです。どこにあるの?どんな風に見える?その川を、想像力を使ってもっと生き生きとすることができるかしら?と。”
“楽器を使って演奏するときはよく、立ち方が非対称的になるものです。フランクリンメソッドを教えることによって、演奏家は、一番効率のいい立ち方、からだの使い方を知り、それを実践することが痛みを減らし、よりよく、より長く演奏することを可能にすることを理解します。”
“多くの演奏家は、自分のケアのためにヨガやアレクサンダーテクニックなどのムーブメントを実践しています。これらのムーブメントの形態とフランクリンメソッドの違いは、フランクリンメソッドは演奏の合間にではなく、演奏しているときに実践できるところにあり、言わば必要なときにいつも手が届く道具箱だということです。
私は教える時、フランクリンメソッドをしょっちゅう使っています。生徒にフランクリンメソッドのイメジェリーの原則、その適用の練習や機能解剖学を教えている間、自分でもフランクリンメソッドを実践しているので、とても心地よくいられます。”と説明してくれます。
“フランクリンメソッドを使っていることは外から見ただけでは誰も気がつきませんが、使うことで私はより気持ちよく、長い時間教えていられるし、また自分自身の演奏もよくなります。”とハンナは話してくれました。
あなたも、からだのデザインとイメジェリーをもっと知る機会に触れてみませんか。